:::編機 1

シングルシリンダーのジャガード編機

ソックスの丸編機で作る柄ソックスの中で、立体的で繊細な(高級感の際立つ)編地が作れる機械は何種類かありますが、弊社はK式のメイキャップを備え、ジャガード又はスパイラル編みの2口柄機能を加えたシングルシリンダーのジャガード編機で作っています。
給糸口が2つあるので、表糸は太さの違う糸や、ふくらみのある糸、強撚糸等のタイプの違う糸とそれぞれの裏糸との最低4種類の組み合わせで、柄部分を浮き立たせたり しわ感を出したり、組み合わせる糸の相性等で表情豊かな編地が出来ます。

ベース部分の基本編地は平編ではなく、横のへイマン地や縦にながれる変化編での編み込み部分になります。この部分は比較的伸びが取れます。編柄にあたる部分は2種類以上の糸を使用して編んでいるので、一方が編んでいる場合にもう一方が裏に渡ってフロートし、水平に糸が渡るのでこの部分の収縮性が無くなります。縦横の長さを調整して、糸の渡りを最小限になる様に工夫をしています。
最後にボス糸で部分的にカラーをつけていきます。ボス糸も裏の糸渡りがあるので、柄形成では注意をして、足の通しやすい長さにしています。
表糸の素材は風合いを重視しますが、本口は毛番で100番双糸を、多くは使用します。細番手の綺麗な表情を活かしながら強度アップとコシ感が出ます。裏糸はやわらかく足にフィットする様な履き心地を出せるパワーにしています。

シングルジャガード丸編機はどんなニット機よりも、細かく繊細な柄を表現することができ、とても魅力的です。カジュアルからエレガントまで様々な靴に履ける、多様な生地厚を作れる機械です。研究によって新たな編地を生み出すことで進化し続け、可能性を広げていきたいです。