:::靴下編機
シングルシリンダーのジャガード編機
シングルジャガード丸編機はニット機の中でも、とても数少ない貴重な編み機です。細かく繊細な柄を表現することができ魅力的な一方、繊細で機械の不具合が発生するなど順調に(機嫌よく(笑))機械がまわってくれることがやや難しい現状です。
貴重な編み機を大切に生地作りに想いを込めて制作に励んでいきたいと思います。
靴下丸編機で作る柄ソックスの中で、立体的で繊細な編地が表現できる機械にはいくつかの種類があります。弊社はK式のメイキャップを備え、ジャガード又はスパイラル編みの2口柄機能を加えたシングルシリンダーのジャガード編機で編んでいます。
給糸口が2つあるので、表糸は太さの違う糸や、ふくらみのある糸などタイプの違う糸とそれぞれの裏糸との最低4種類の組み合わせで編んでいきます。柄部分を浮き立たせたり しわ感を出したり、組み合わせる糸の相性等で表情豊かな編地を作っていきます。
ベース部分の基本編地は平編ではなく、横のへイマン地や縦にながれる変化編での編み込み部分になります。この部分は比較的伸びが取れます。編柄にあたる部分は2種類以上の糸を使用して編んでいるので、一方が編んでいる場合にもう一方が裏に渡ってフロートし、水平に糸が渡るのでこの部分の収縮性が無くなります。縦横の長さを調整して、糸の渡りを最小限になる様に工夫をしていきます。
ボス糸は部分的または大きい範囲で乗せていきます。ボス糸も裏の糸渡りがあるので、柄形成では注意をして、足の通しやすい長さにしていきます。
表糸の素材は風合いを重視することが多く、本口は毛番で100番双糸などを中心に使用します。細番手の綺麗な表情を活かしながら強度アップとコシ感が出ます。裏糸はやわらかく足にフィットする様な履き心地を出せるパワーに設定していきます。
カジュアルからエレガントまで様々な靴に履ける、多様な生地厚を作れる機械でもあります。